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マイクの指向性

2017/05/22

こんにちは。
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール
ボイストレーナーのフルカワです。

今回は【マイクの指向性】というお話です。この「指向性」という言葉が初耳の人もいらっしゃると思いますが、ボーカルの相棒とも言えるマイクを語る上で外せないワードですので、これを機に覚えていただければと思います。

マイクにおける指向性とは何か。これは簡単に言うと、どの方向の音を集音することができるのかという特性を表す言葉です。前回の記事で書いたようなマイクの種類(ダイナミックマイク/コンデンサマイク)とはまた異なる分類の話になります。目的によって様々な指向性のマイクがありますので、幾つか紹介してみようと思います。

まずは[単一指向性(カーディオイド)]という指向性です。これはマイクの正面(前方)からの音に対して感度が高く、後ろからの音に対しては感度が低いタイプです。特定の方向以外の音を拾いにくいのでハウリングに強く、ボーカリストがライブで使ったり、ギターアンプからの音を狙う時などに使われます。また、正面の音をよく拾って後ろはあまり拾わないという指向性を活かして、あえてマイクの後ろから音を出して録音すると、その音が後ろから聞こえてくるような雰囲気を出すこともできてしまいます。指向性がさらに鋭いものは、その程度によってスーパーカーディオイド→ハイパーカーディオイド→ウルトラカーディオイド→ショットガンカーディオイドと呼ばれることもあり、テレビのロケなどで使われるショットガンマイクは最も指向性の鋭い(集音できる範囲が狭い)マイクになります。

次に[無指向性(ノンディレクション)]という指向性です。これはマイクの360度すべてにおいて集音できるので、別名[全指向性]とも呼ばれます。会議や街中の雑踏を録音したり、襟元に付けるピンマイクなどで使われます。全体を満遍無く集音できるということは、裏を返せば、ある部分だけを優先的に録音することができないということでもあります。

そして[双指向性(ツインディレクション)]という指向性です。これはマイクの正面と背面の両方に単一指向性があるタイプで、側面からの音に対して極端に感度が低くなるタイプです。ラジオ番組などで向かい合った二人の声を拾う時などで使われます。側面からの音を集音しないという特性を活かして、狭い範囲での録音に使われたりすることも多く、背面からのノイズが入らない限り、他の音源に囲まれた中でも一つの音を拾い上げたりすることができるのも、この指向性を持つマイクの特徴です。

こういった特徴をしっかり理解した上でマイクを選んでいきましょう。ほとんどの場合、マイクを使う時にはその環境にあったマイクが用意されているはずですが、指向性についての知識が少しでもあるほうがそのマイクを使いこなしやすくなりますし、そのマイクの特性を十分理解して活用することができると思います。機会があれば楽器屋のマイクコーナーを覗いてみたり、店員さんに色々と聞いてみるのも良いと思います。実際に歌ってみたり試したりすることができるような楽器屋さんもありますので、ぜひトライしてみてください!

それでは!今日も良いボイトレを!