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ボーカル用マイクの種類と特徴

2017/05/08

こんにちは。
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール
ボイストレーナーのフルカワです。

今回は【ボーカル用マイクの種類と特徴】というお話です。前回までは発声法や練習法が中心でしたが、今回から数回に分けて、ボーカリストにとっての必需品であるマイクについてのお話をしていきたいと思います。

まずは、ボーカルが使うマイクの種類についてのお話です。大きく分けて二種類、ダイナミックマイクとコンデンサマイクがあります。それぞれの特徴をざっくり説明しますと、まずダイナミックマイクはリハーサルスタジオやライブハウスによくあるマイクで、主にコンサート(ライブ)や講義など、人前で歌ったり喋ったりするときに使われることの多いマイクです。それに対してコンデンサマイクは、レコーディングなどで使われることが多く、スタジオのボーカルブースなどの閉鎖された空間で使われることの多いマイクです。皆さんがよく利用されているであろうカラオケボックスで使われているマイクはダイナミックマイクであることが多いですが、最近流行っている「一人カラオケ」の専門店などではコンデンサマイクが使われることもあるようです。当スクールのレッスンで使用するマイクは、SHURE社のBETA58Aというダイナミックマイクです。

それでは、それぞれのマイクの特徴を、様々な項目で比較していきながらもう少し深く説明していきたいと思います。まずは音質について。これはダイナミックマイクに比べて、コンデンサマイクの方が高音質で感度も高いです。とても綺麗に仔細に音を撮ることが出来るので、レコーディングに向いています。ただあまりに感度が高いためボーカルの歌声以外にも様々な音を拾ってしまう可能性があるので、閉鎖された空間や、ポップガード(レコーディング風景などでよく見かけるマイクと口の間にある網のようなもの)の使用が推奨されます。したがって様々な音が一気に鳴るようなライブではコンデンサマイクよりもダイナミックマイクの方が向いているわけですが、だからと言ってダイナミックマイクが音質が悪いのかというと、決してそんなことはありません。プロフェッショナルのレコーディングでも、あえてダイナミックマイクを使うこともあります。コンデンサマイクの方がより繊細なものなんだと理解していただければと思います。

ダイナミックマイクよりコンデンサマイクの方が高音質高感度なので、当然価格帯もダイナミックマイクよりコンデンサマイクの方が高くなります。ダイナミックマイクに関しては、私の知る限り数千円からどんなに高くても十万円前後で手に入りますが、コンデンサマイクに関しては、高価なものになると数十万円から百万円近いなんてものもあったりします。以前あるレコーディングスタジオで私がボーカルの歌録りをした際に、エンジニアさんから「このコンデンサマイク、車が買えちゃうくらいの値段なんで、取り扱いは慎重にね!」と脅された?経験があったりします。精密機械と言っても過言ではないマイクなので、衝撃や湿気などに極端に弱く、緩衝材や乾燥剤の入った専用のケースに入れて持ち運んだり保存したりしなければなりません。ダイナミックマイクはそれに比べて耐久性が高く、少々凹んだり傷がついたりなんかしても平気だったりします。ライブなどでブンブン振り回したり、投げ飛ばしてステージに叩きつけちゃったりなんかしても意外と平気だったりしますが、当然限度というものがあります。ボーカリストの大事な相棒ですから、丁寧に大切に扱っていただければと思います。

最後に、ダイナミックマイクでは不要なのですが、コンデンサマイクを使うときには、構造上電源が必要となります。この電源はファンタム(ファントム)電源と呼ばれ、ミキサー(マイクや楽器からの入力された信号を混ぜ合わせ、音量などを調整し、混ぜ合わせた信号をレコーダーやアンプに出力する機器)やオーディオインターフェイス(パソコンに接続する音声信号の出入り口になる機器)などから供給され、これによってコンデンサマイクが正常に作動します。またこの音源を供給するためには、キャノン(XLR)ケーブルというケーブルが必要となることも併せて覚えておきましょう。

それでは!今日も良いボイトレを!