歌っていない部分にこだわる(ブレス・息継ぎ・呼吸について)
2020/04/01
こんにちは。 大好きなボーカルの歌を聴いて惚れ惚れしたり、あんな風に歌えたらなぁなんて思って真似してみたり。でも簡単には思ったようにいかなくてどうしたら良いかわからず、思い切ってボイストレーニングスクールの門を叩いてみた…という方も少なくないのかなと思います。レッスンや日々の練習を通して様々なことを学んで、少しずつ理想に近づいていくんだろうと思うのですが、ちょっと頭打ちになっちゃいそうな時もあるかもしれませんね。そんな時には一旦冷静になって、ボーカルが歌っていない部分を少し細かくこだわって分析してみると、新しい気付きが得られるかもしれません。 大好きな憧れのボーカルの歌なのでどうしても歌声ばかり聴きがちですが、凄腕のモノマネ師さんでもない限り、声そのものをそっくりに真似て歌うことはできないでしょう。でも、歌っていない部分は比較的簡単に真似することができてしまいます。 例えばブレス。その歌のどこの部分でブレスを入れているのか。どのタイミングでどのくらいのスピード感でどのくらいの量ブレスしているのかなどを分析して真似てみましょう。その際同時にやっていただきたいのが、歌のフレーズの最後の音をどこまで伸ばしているのかをセットで分析することです。長く伸ばせばブレスの時間は短くなり、短く切れば呼吸を整える時間をしっかりと作れます。オリジナルの感じがうまくハマればそのままコピーすれば良いですし、難しそうならアレンジしても良いと思います。いきなりアレンジするのは難しいかもしれませんが、分析する経験値や練習量が積み上がってくれば自然にできるようになってくるはずです。 また、歌い始め、フレーズの頭の音の子音や母音をどのように処理しているのかにも注目していただければと思います。吐息混じりでフワッと入っていくのか、弾けるようにポンっと入るのか、最大音量でドカンと入るのか、他にも様々なバリエーションがあるはずです。これもギリギリ歌っていない部分になると思うのですが、声質の問題ではなく技術の問題なので、真似しやすくてカッコ良くキマる場合はどんどん応用させていくと良いと思います。 例えば、森山直太朗さんの【さくら(独唱)】。 書や絵画でも、余白をこだわるというのはとても大切なことだったりすると聞いたことがあります。神は細部に宿るという言葉もありますし、日頃気にしていない部分を丁寧に細かく分析していくのも良い練習になると思います。是非試してみてくださいね。
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