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声量って?肺活量はたくさんいる?

2018/07/11

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の小瀬川祐美先生の写真
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのゆみです。

今回は、『声量って?肺活量はたくさんいる?』というお話をしようと思います。

レッスンのときたびたび、
「声量が無いんです。。」
「肺活量はあった方がいいですか?」
という相談を受けることがあります。

「声量」「肺活量」あった方がいいと思います。しかし、ここで大切なことは「使い方の良い声量や肺活量は」あった方がいい。ということです。そして、ポップス発声の場合、歌う上では抜けの良い、通りの良い声であれば、よく聞こえる声になるので、ただ大きな声である必要はあまり感じません。

そもそも、声量とは、「その人が出すことの出来る声の大きさの度合い」そして、肺活量とは、「息を吸い込んだ後に肺から吐き出せる空気量」です。
一般的には、男性・4000~5000ml
                  女性・3000~4000ml
一回の呼吸では500ml程度の空気量で呼吸をしているんだそうです。ペットボトル1本分で毎呼吸。と考えると不思議な感じですね。

呼吸は、吸う空気「吸気」と、吐く空気「呼気」から成り、声は、肺から吐き出される空気「呼気」が声帯を通過する時に起きる振動です。(ちなみに、ときより起こる「引き笑い」は「吸気」で「振動してしまった」声なので、あまり実用性はないですよね。。)

なので、単純に考えると、、「振動が大きければ声量が上がる」ということになるので、「たくさんの肺活量を持って、たくさん声帯に呼気を通せばいい」ということになりますよね。

しかし、それで、気持ちよく歌える。思い通りに歌える。ということに繋がらずに、喉や首に詰まった感じや圧迫感を感じてしまったり、力任せや、圧力をかけるだけで声量を求めるのは、声帯への負担を伴ってしまう、などのお悩みに繋がっている方も多いように思います。

そして、先ほども書きましたが、大事なのでもう1回。歌う上では抜けの良い、通りの良い声であれば、よく聞こえる声になるので、ただ大きな声である必要はあまり感じません。

最初のような相談を受けた場合、アドバイスとしてお話しするのは二点です。

・声帯に通す呼気の流し方を良くする。
大きな肺を持って、肺活量をいっぱい使っても、声帯を振動させる呼気の流し方が良くないと綺麗な振動をしてくれません。そして、大小強弱を変化させて使うことが出来ると表現に繋がりますので、自分の持つ肺活量をバランスよく歌詞やメロディーに配分することが出来れば、一般的な肺活量があればそれ以上たくさんの肺活量はなくても問題ありません。

・声帯の鳴らし方を良くする。
表声、裏声、ハーフトーンボイス、どの声を鳴らす時にも、ナチュラルな正しいポジションで鳴らせることが出来れば、たくさんの呼気で無理に振動させることなく、負担のかかりにくい響きの良い抜ける声が出せるようになります。

この二点を修正できると、お悩みの改善に繋がりますし、そのまま声帯に流す呼気の量を増やしていくことで、さらに声量を増すことができます。そしてこれには、日々のトレーニングでのコントロール能力や腹式呼吸の大切さも多いに関わってくるのですが、、さらにさらに長くなってしまうのでまたの機会にしましょう♪