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Archives for : 10月2018

チェストボイス(表の声・地声)の鳴らし方

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師のRIHIRO先生の写真
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのリヒロです。

今日はチェストボイス(表の声・地声)の鳴らし方です。

日本のシンガーの特徴として、チェストボイスで歌うシンガーが多いと思います。チェストボイスは誰もが出せる、喋る時・歌う時・セリフを言う時に主に使う発声ですが、出し方、鳴らし方によって最もいろんな意味で、差の出る鳴らし方です。

日本のシンガーで最も多いのが、少しクラシック型の発声の影響を受けた喉、声帯を少し落として胴体に響かせて鳴らす鳴らし方です。この鳴らし方はマイク抜けも悪いし、喉の負担も大きいので、かなり不自由な思いをして歌っているシンガーが多いということにびっくりします。一見パワフルに聞こえる歌声ですが、長時間のライブ・コンサートをやると、かなり大変な思いをして喉の負担・コンディションと闘いながらやっている人達が多いと思います。正しい情報が入っていないのも今の現状だと思うのですが…最後はステロイド系の薬や注射を打ちながら、ごまかしごまかし仕事をしている人達の話もよく聞きます。本来正しいチェストボイスの鳴らし方を覚えてしまえば、そんな苦労をすることはないと思うのですが?

ポップス型の正しいチェストボイス(表の声・地声)の鳴らし方は、胴体に響かせるのではなく、ストレートに声を前に出す鳴らし方です。声帯の位置をナチュラルな位置のまま出す鳴らし方、出し方です。この鳴らし方は、最も負担の少ないマイク抜けのいい出し方なので、本当はこの鳴らし方を日本中のポップス・ロック・R&B・ジャズ・ブルース等のシンガーに浸透させたいのが願いです。世界のトップシンガーは、この位置がちゃんと分かってチェストボイス・ハーフトーンボイス・ファルセットと使い分けています。

正しいチェストボイスの鳴らし方を覚えることで、多くの悩みが解消されると思います。一度は自分の癖をとって、どうぞ本来自分が持っている最も自然な声、声帯の位置で鳴らせるようになることをすすめます。チェストボイスを使う代表的なシンガーとして、スティービーワンダー、ホイットニーヒューストン、ジョンレノン、もちろん他のハーフトーンボイス(ミックスボイス・ミドルボイス)、ファルセット(ヘッドボイス・裏声)も、使い分けてはいますが参考になると思います。一度聞いてみてください。後は練習あるのみです。正しいトレーニングをいっぱいやってください。きっといい歌が歌えるようになります。

僕らもベストを尽くしサポートします。

【関連するボイトレ講座】

チェストボイス・地声を使う歌手(シンガー)の例

チェストボイス・地声の発声法と練習法

普段の練習の仕方

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の篠遠恵美先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのめぐみです。

今回は、普段の練習の仕方についてお話ししたいと思います。

レッスンをしていると、普段どんな練習をしたらいいですか?と聞かれることが多々あります。特にレッスンを始めたばかりの方に聞かれることが多いです。確かに最初はレッスン以外でどんなことをしたらいいか分からないと思います。私の経験も踏まえてお話しさせていただきます。以前ゆき先生のボイストレーニング講座の【初心者の方が自宅で出来るトレーニング】でも詳しくお話しされていますので、合わせて参考にしてみてください。

まずは簡単に、レッスンでやっていることをそのままやってほしいです。腹式呼吸を意識しながら裏声のリップロールでリラックスしてのどを起こしていき、ナチュラルな位置裏声をならしていき、ハミングで倍音を整えていき、ネイで声帯の筋トレをして、また裏声、ナチュラルな位置で表声をならしていき、裏声、表声、裏声、表声を交互にやることで声帯のストレッチをして、最後はハーフトーンボイスをナチュラルな位置で慣らしていく。

レッスンをなさっている方はもうご存知かと思いますが、毎回だいたい同じ内容の発声を繰り返しやっていると思います。これが大事なのです。そして、順番も全て意味があるので、やはりレッスンでやっている通りの順番、内容でやってもらいたいです。ただレッスンは毎回1時間ですが、時間がなければ30分、15分でも良いと思います。どれだけ長く練習するかではなく、どれだけ細かく丁寧に練習するかが大事です。間違った方法で続けてしまうと変なクセがついてしまったりしてしまいます。

断ってレッスンを録音できれば録音させてもらうのも一つの方法です。そうしたら、レッスンがそのまま残るので、それを聞いて練習出来ると思います。楽器を弾けなくても大丈夫です。録音したのを聞きながら一緒にリップロールから始めていき、例えば今日はハミングを頑張ろう!と決めたら、ハミングを重点的に、聞いて真似しての練習をしてみてください。真似というのも、声質を真似するのではなく、どうしたらこの音が出るのか、どう鳴らしているのか、の真似です。どうしても週1回や月何回かのレッスンだと、最初のうちは、感覚を忘れてしまうと思います。カラオケで練習しに行っても、すぐ歌い出すのではなく、発声は運動前のストレッチと同じなので、録音したのを聞いて、真似しての繰り返しをして、感覚をつかんでから歌ってみてください。

ぜひ参考にしてください。本日も楽しいボイトレを!

声の裏返る原因と改善方法について

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の山田由紀先生の写真
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのゆきです。

今回は声の裏返る原因と改善方法についてお話していこうと思います。

発声練習や歌を歌っているときに声が裏返るのは嫌な感覚だと思います。嫌な感覚だからこそ、防ごうとして力を入れてしまいがちです。その原因を知ることが出来ると、無理に鳴らすことが逆効果だと理解できますので、トレーニングもやりやすくなると思います。声が裏返る原因としては、大きく2つあります。だたどちらかだけではなく、二つが同時に起こっていることがほとんどですので、両方を改善していく必要があります。

1)声帯を締める筋肉が鍛えられていない。

2)声帯を引っ張りながら鳴らす為、声帯の位置が悪くなり、声帯に負荷がかかり耐えられない。結果、閉じていた声帯が一気に広がり裏声に逃げてしまう。

音程を上げていく場合、筋肉を使って、声帯の震える幅を短くコントロールしていきます。つまり、声帯を締める動きになっています。1)の改善方法はそのままですが、声帯を締める筋肉を鍛えることです。ビットオブサウンドでは、「ネィ」のトレーニングで少しずつ負荷をかけ、鍛えていきます。2)の改善方法はナチュラルな位置のままで鳴らすことを意識し、音程を上げた場合にノドを開かずにうまく締めてくことです。「締めよう」と意識しすぎてうまくいかない場合は、「細くする」ような感覚で出してみてください。レッスンで高音を出す場合に、顔自体が上がっている方がいらっしゃいます。メロディの上下をあまり意識しすぎると、顔もメロディに合わせて動いてしまいますので、メロディよりもノドの位置に意識をもっていってください。

裏返りそうになる直前、もしくは裏返る前からそれを回避しようと、力んでしまうと逆効果になってしまいます。怖がらずなるべくリラックスできると少しずつ改善していきますよ。はじめはうまくいかないと思いますが、繰り返しやっていき、裏返る感覚を嫌がらずに楽しめるようになれればいいと思います。客観的に「今声帯が開いてしまったかな」とか「ノドを引っ張りすぎてるかな」という感覚が生まれたら、一歩進んだ証拠です!次はそうならないようにするにはどう変えていけばいいかを考えながら、改善していく。トレーナーの助言を受けつつ、自分の感覚も大切にしながら進めてください。必ずナチュラルな位置で鳴らしながら、無理をせず進めてください。ノドに違和感があればずれている証拠ですので、くれぐれもその状態で無理をしないようにして、楽に鳴らせる場所を探してください。

ボイトレは筋肉運動なので、コントロールが出来るようになるのには個人差がありますが、丁寧に鍛えていくと、確実にノドは答えてくれます。これがボイトレの楽しいところです。一緒に楽しんでトレーニングしていきましょう!

ミュージカルの発声について

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の小林桂尉子先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのけいこです。

今回は、ミュージカルの発声について、分かりやすく、ポピュラーなミュージカル映画等も例に挙げながら、私の主観でお話ししてみたいと思います。

ミュージカルの発声には、大きく分けて、クラシック系と、ポップス系の両方があります。これは、演目によって違うようです。

古い時代のミュージカルは、比較的クラシック系の発声が必要とされる場合があります。具体的に演目を挙げてみます。「南太平洋」、「サウンド オブ ミュージック」、サラ ブライトマンの為に書かれた「オペラ座の怪人」、役柄にもよりますが、「ウエスト サイド ストーリー」、「美女と野獣」等。

「レ ミゼラブル」に関しては、エポニーヌ役はポップス系だけど、フォンティーヌ役は、どちらもあるそうで、これは演出家次第だと、聞いたことがあります。何れも、クラシックの要素があった方がいい演目で、基本的には、圧倒的にポップス系の発声が必要だと思います。例を挙げてみます。「シカゴ」、「レント」、「コーラスライン」、「ライオン キング」、「アラジン」、最近のミュージカル映画、「ラ ラ ランド」、「グレイテスト ショウマン」等。「ジーザスクライストスーパースター」。この演目は、舞台には出演されていませんが、オリジナルの録音は、ディープパープルのヴォーカリスト、イアン ギランが参加しています。

他にも沢山のミュージカルがありますが、演目によって、役柄によって発声の仕方が違うこと。そして、演出家によっても、どちらを求められるかわかりませんが、圧倒的にポップス系の発声が求められています。クラシック系と、ポップス系の発声を使い分けること、そのコントロールはできますが、喉(声帯)への負担は大きいです。以前の講座、リヒロ先生の「クラシックとポップスの違い」も参考にしてみてください。

ミュージカル俳優を目指している方からよくある質問の一つとして、ポップス曲をかっこよく歌えない。という悩み。私が思うに、言葉を話すように歌う(言葉のリズムを大切にする)ことは、大事なことですが、意識し過ぎて口先だけで歌っているような、ポップスを歌うのに大事な、グルーブ感がなくなりがちです。そして表現しようと、演じようとしてしまうのか、無駄な感情が入り、声帯の位置がずれてしまいます。ミュージカル俳優だけでなく、世界のスーパーボーカリスト達の歌を沢山聞いて、見て、吸収してください。それから、ブロードウェイ、ウエストエンドのパフォーマンスを参考にしてみてはどうでしょうか。オリジナルキャストのパフォーマンスは必見です。

最後に、ミュージカルは、演出家の要望に応えられることが大事です。その為に、M&N Bit Of Soundでの基本的なボイストレーニングが必要になってきますので、信じて、今日もよいボイトレができたら幸いです。私達も、サポート頑張ります。

ピッチ、音程を良くするためのポイントと練習方法

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の小瀬川祐美先生の写真
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのゆみです。

今回は「ピッチ、音程を良くするためのポイントと練習方法」についてお話してみようと思います。

「ピッチ(Pich)」とは、本来の意味としては、モノとモノの一定の間隔、幅の事を指しますが、私たちが普段音楽の中で使うピッチとは、音程。音と音の高さ。高低の度合い。音と音の間隔の事という意味で使われることがほとんどです。本当の音程より上の音を出していれば、ピッチが上がっている(シャープしている)、下の音を出していれば、ピッチが下がっている(フラットしている)など、ピッチが良い、悪い。という風になります。

「ピッチが上手く合いません。」「合わせ方が分かりません。」というお悩みは、前回私の回でお話した、リズムのお悩みと並んでよくお受けする相談です。音程を正しく歌うということはボーカリストとして重要なポイントの一つになると思います。私が考えるピッチを良くするポイントはこの3つだと思います。

1・正しい音程を鳴らせる声帯をつくり、使い方を知る。

柔軟性や筋力が足りなかったり声帯の鳴らし方が良くない場合、思っている音程に上手く置くことが出来ずらくなります。主に、下がって(フラット)してしまう方が多いように思います。ビットオブサウンドでトレーニングする声帯や声帯周りのストレッチや筋トレをしながらコントロール能力を高め、ナチュラルな鳴らし方をマスターしていけると、きれいなピッチに置けるようになってきます。

2・メロディラインやフレーズを丁寧に覚える。

感覚や雰囲気に頼り過ぎてしまわずに、きちんと覚えた方がいいと思います。楽譜は読めなくても大丈夫なので、歌のメロディーラインを曖昧にせずしっかり聴いて覚えるようにしましょう。丁寧にやってみると意外とうる覚えの方が多いです。
ボイトレの時のトレーナーの出すフレーズラインのガイドや、カラオケ音源のガイドメロディに頼り過ぎずに、トレーニングや歌う練習をしてみてください。
またトレーニングの時のフレーズも「ドレミファソファミレド」や「ドミソドソミド」などと覚えて、少し頭で思いながらトレーニングするのをオススメします。小さなものでいいので、キーボードがあるといいですね。今は携帯電話にピアノやキーボードのアプリもあるのでとても便利です。音に合わせてレッスンで使ういつものフレーズを正しい音程で言えるようにするだけでも、歌う音程は断然良くなります。

3・演奏をきちんと聞いて合わせて歌う。

自分の中でだけでメロディを取ろうとしてしまうと、絶対音感、もしくはものすごく正しく音程が取れる必要がありますが、楽器やカラオケの音源は正しい音程を出してくれていますので、そこに合わせて歌えば大丈夫です。(ここには「相対音感」というキーワードも出てきますが、それはまた次回にしたいと思います。)演奏している楽器全体の音や、ギターやキーボードなどの和音楽器の音が聴けるといいのですが、最初難しく感じてしまう場合は、ベースの音を聞くようにして、ベース音に合わせてメロディラインを歌ってみましょう。音程が合わせやすくなります。前回のリズムの時の『リズム感を良くするコツと練習法』と同様に、歌わずにベースの音だけを聴く練習をしてみると、歌っている時も自然に耳に入ってくるようになります。

この3つがバランス良くレベルアップしていけると、お悩みの改善に繋がることが多いです。地味に感じてしまうかも知れませんが、「急がば回れ」これは確かです。歌う楽しさがますます広がります。ぜひみなさんチャレンジしてみてください。

 

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音痴の改善方法